第三話 金ツッパができるまで3
こんにちは金ツッパです。
それでは前回のストーリーについて振り返ってみていこうと思います。
「せっかくスロットで10万円以上の利益を出しているのにそれが減っていくことが許せなかった。」「その後も何とか取り戻そうと半ば惰性とやけくそで打ち続けた私はビギナーズラックで稼いだ15万の大金を一日で失ってしまったのでした。」
こちらですがまさに許容を超えた損失が出ているにも関わらず損切をせずに祈りながらただただレートを眺めている初心者が陥る心理状態です。
ここで働いている心理は皆さんご存知のプロスペクト理論というやつですね。知らない方のためにご説明しますと
【プロスペクト理論】
人は「新しいものを手にした時に得られるメリットよりも、所有しているものを失うデメリットの方に注意が働き、できるだけ損失を避けたいと感じる傾向がある」という理論です。
スロットで10万を手に入れた瞬間の嬉しい気持ちが「1」だとすると、それを失う悲しい気持ちは「2〜2.5」倍に感じる、ということです。また大きなマイナスを目の前にすると、人間は損失そのものを回避したい欲望から、進んでリスク愛好家になるということが研究により明らかになっています。
また「これだけ資金を投入したんだから出すまでやらないともったいない」ここで現れる心理状態は【サンクコスト効果】というやつです。
【サンクコスト効果】
サンクコスト(埋没費用)とは、すでに支払ってしまってもう戻ってこない費用、労力、 時間のこと。こうしたサンクコストにこだわり、合理的、論理的な判断を下せない状態 をつくり出すのがサンクコスト効果。
FXでいうと商材やEAを買ってみたがあんまり勝てない。けどせっかく買ったんだからせめて購入代金だけでも回収しないともったいない!と思う現象や、長期間目をつけて調べあげて買った株が意に反して下がりすでに優位性が無い状態にも関わらず、持ち続けてしまう心理とかも同じだと思います。
日常生活では映画館で映画を見始めて30分、面白くないけどせっかくチケット買ったんだから最後まで見ようと思う。などですね。
「辞めるべきなんだろうか・・・。いや、ここでやめたらもったいない。こんなに運が偏ることはないはず!そろそろ出る!!自分に限ってそんな不運があるはずない!」この行動においては【正常性バイアス】と言われる心理効果が働いています。
【正常性バイアス】
自分にとって都合の悪い情報はスルーし、無視してしまう心理効果。 「自分だけは 大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ平気」「自分にそんなに悪いことが起こるわけがない」 と 無意識に思ってしまう心理状態のこと。
ギャンブル依存症や詐欺、悪質なセミナーや宗教などにかかる人の心理状態ですね。90%負けるといわれるFXだけど自分は賢いし、しっかり勉強してるし大丈夫!
ほんとに大丈夫ですかね・・・?
裁量だろうとEAだろうとFXや投資においてメンタルの管理はとても大事なことだと思います。
過去のギャンブル経験からお金がかかった投資やギャンブルの勝負は『メンタルを保てなくなった方が勝手に負けていくゲーム』だと思っています。
場数を踏んで実感として思い知るのが一番効果的だとは思いますがそれまでにかかるコストはなかなか大きなものになる可能性があります。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とはかの初代ドイツ帝国宰相ビスマルクの言葉です。僕は割と前者寄りで経験から学んだ口ですが、かけるコストはなるべく小さくしたいものです。
昨今の夏枯れ相場でEA運用組はなかなか調子が上がらない状態が続いております。
界隈みんなでメンタルを鍛え、時に励ましあい、時に傷ををなめあいながら
FX夏の陣を乗り切りましょう!!
それではまた!さらばっ!